下水汚泥肥料などで育てた農産物、『じゅんかん育ち』のネーミング決定!

リサイクルトレンドウォッチ(56)

下水汚泥肥料などで育てた農産物、『じゅんかん育ち』のネーミング決定!
“ビストロ下水道”=下水道資源の農業への活用をブランド名で後押し

国土交通省は4月13日、下水汚泥を発酵した肥料で育てた農作物など、「下水道発食材」の愛称を『じゅんかん育ち』に決定したと発表しました。
農業生産には肥料が不可欠ですが、日本はその原料となるリン鉱石を全量輸入にたよっています。農業・食品に関わるリンの輸入量は年間56万トンに及びますが、リン鉱石の価格は、世界的な食糧需要の急増や主要産出国の輸出制限等により、この10年ほど乱高下が続いています。
一方、国内の下水道には日本のリン輸入量の約1割にも相当するリンが流入しているとされますが、そのうちコンポスト(汚泥肥料)として利用されているのはわずか1割にすぎません。
下水処理場には、肥料原料となるリンや窒素のほかにも、栄養塩を含んだ処理水、熱や植物の生長・光合成を促進するCO2(二酸化炭素)など、さまざまな有機物資源やエネルギーが集まっていますが、その利用は一部に限られています。
国土交通省では、こうした下水道資源(再生水、汚泥、熱、CO2等)を農作物の栽培等に有効利用し、農業の生産性向上につなげようと、「BISTRO (ビストロ)下水道」の名称で取り組みを推進してきました。
汚泥肥料は穀物や野菜栽培に幅広く使われていますが、ほかにも下水の再生水を使用した水稲、サトウキビ、スッポンの養殖や、水処理過程で発生する熱・CO2を利用したハウス栽培、水耕栽培、アオノリの養殖など、「ビストロ下水道」の取り組みと成果が北から南まで、全国に広がっています。
こうした下水道発食材のイメージを向上するとともに、より親しまれやすい愛称をと、公募したネーミングコンテストで、833点の応募作品から選ばれたのが『じゅんかん育ち』。持続可能な環境調和型の農業を代表する農産品ブランドとして、店頭でその名前を見かける機会が増えるかもしれません。

国土交通省/日本下水道協会「ビストロ下水道」のレシピブックはこちら☞
http://www.mlit.go.jp/common/001036780.pdf